−子どもに、どんな本を読み聞かせたらいいのですか?−
ということをよく聞かれます。

「それは読んでもらった子どもが喜ぶ本です。」ということに尽きますが、これでは不親切なので少し詳しく書きます。

1.成人式を迎えた本。
  これは、初版刊行から、20年(成人式)以上を迎えた本ということです。お手持ちの本がありましたら、本の最後の方のページをめくってみてください。必ず、初版○日発行と出ています。これが20年以上前でしたら、大抵その絵本は「本物」です。
 なぜなら、子ども達に受け入れられない本は、そんなに何年も版を重ねて刷られることはなく、なくなってしまうからです。成人式を迎えることができた本は、いわば時間による淘汰に生き残った本ということが言えます。
物は違いますが、あれだけ流行った「たまごっち」は何年間売られていましたか…?

2.しかけなどがないもの。
  仕掛けのある絵本は、絵本本来のものとは違う方向、つまり本ではなく、「おもちゃ」に接近して行ってしまいます。刺激が強いので最初は喜びますが、その仕掛けが奇をてらったものほど子ども達はすぐに飽きてしまいます。この反面、よい絵本は、何度読んでも子ども達が飽きることはありません。

3.何度も「読んで」といわれるもの。
  子どもは、ある本を気に入ると、何度でも「読んで」と持って来ます。そんな時はその要求を受け入れて、何度でも気がすむまで読んであげてください。大人の都合で、「今度は違う本を読んでみようか…」というふうにはしないでください。これは、「ことば」の獲得にとても重要なことなのです。

4.絵や文章が洗練されていて上質なもの
  これは、数多くの絵本に接しないと判定が難しいので、最後にしました。でも慣れてくると解るようになります。本物の絵本は、何年もかけて文章を練り、絵を何度も描きなおし、やっと世に出ているのです。それも一流の作家の皆さんがです。子ども向けだからこそ、「本物」を作る必要があるのです。

*図書館の利用の勧め
  できれば、その子の「お気に入りの本」がみつかるよう、保護者の方は努力してください。絵本は安いものではないので、それまでは図書館を利用されることをお勧めします。さいたま市では、プラザイースト内にきれいな東浦和図書館がありますし、東川口にも戸塚図書館があり、さいたま市の住民の方にも貸し出しをしてくれます。司書の方などによる「読み聞かせの会」なども行われているので、図書館でどういった本を借りていいのかわからなかったら、専門家である司書の方にお聞きしてみてはいかがでしょうか。
 当園の保護者の方からの連絡帳で、図書館で借りた本をとても気に入り、クリスマスプレゼントは何が欲しいの?と聞いたら迷わず「その本」と答えたとのお話もいただいております。こういった本は間違いなく、その子にとって最高の絵本です。